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体力測定結果をモチベーションに繋げる 筋肉伝道師 宮本直哉 (1/2)

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掲載日:2015.06.05
  • 宮本 直哉(みやもと・なおや)
    修斗プロフェッショナルライセンス(総合格闘技)取得するも故障により現役引退
    以降はトレーナーとして中高生から一般社会人まで幅広く指導している
    現在「ターゲット」にて、中・高等学校、大学、社会人アスリートの競技能力向上や一般社会人 中高齢者の健康増進を目的にしたレジスタンストレーニングを現地へ伺い、直接コーチングを行っている。

  • 小野寺 正道(おのでら まさみち) パワーラボ代表 大学院博士課程在籍中にメディカルフィットネス施設の立上げに関わり、同ベンチャー企業でメディカルフィットネス事業担当取締役に就任。その後、独立して、IT企業、メーカー、人材会社、フィットネス事業者などで各種ヘルスケア関連の事業開発案件と産官学連携事業に従事している。

体力測定結果をモチベーションへ繋げる




小野寺 宮本さんはトレーナーとして長年、様々な場で活躍されていますが、主にどのような内容のお仕事をされているのでしょうか?

宮本 パーソナルトレーナーや一般の方の健康増進セミナーなども行ってきていますが、仕事の中心は高校の運動部員への筋トレ指導で、昨年から中学校の運動部への指導も始めています。

小野寺 運動部できちんとした筋トレの指導が受けられるのはいいですね。私もバーベルを初めて握ったのは中学1年で入部した空手部の部室でした。 先輩から教わった面もありましたが、トレーニング本を読んでの試行錯誤でしたのできちんとした指導者から効果的な筋トレの方法を早い段階で身に付ければ良かったと思っています。指導されている運動部の種目は全般ですか?

宮本 野球とサッカーがほぼ半分ずつですね。外部の指導者を招いてトレーニング指導を受ける部活動となると部員数が多く、監督や顧問の先生が力を入れている部活動が多くなります。

小野寺 指導内容の特徴は?

宮本 特徴と言えるか分かりませんが、体力測定を部員のモチベーション向上や指導に役立てています。今まで累計、高校生約3,000人、中学生約1,000人の合計約4,000人を測定しています。

小野寺 4,000人の測定データを持っているのはすごいですね!しかも、各部員の競技成績と体力の変遷が分かるわけですよね。それだけでかなりの価値を生みそうですね。測定データについてもっと突っ込んでお話しさせて頂きたいのですが、その前にその他の特徴を教えて頂けますか。

宮本 競技ための体づくり以前にアスリートの体づくりを意識しています。

小野寺 アスリートの体づくりというと?

宮本 ある程度の体ができていれば競技スポーツの特性に合ったトレーニングも有効なのですが、高校生ぐらいだとまずは基本的な体力とそれを支える体づくりが大切だと考えています。それに、体づくりには時間がかかりますよね、年間を通してじっくりと取り組んでいく事が大切なのですが、それ以前に高校生から筋トレへの意識付けを変える事がまず大変なんです。知識がゼロ、というより、先生や親、指導者やコーチから筋トレにマイナスイメージを植え付けられている事が多いんです。その意識付けを変える事が最初の課題になっています。昨年からですが、試験的に無償で中学校の運動部での筋トレ指導も始めているんですよ。

小野寺 それもいい取組みですね。友人に研究テーマの一つが運動部を中心とする部活動の教育社会学者がいるのですが、彼と一緒に教員免許更新講習を数年間担当しているんですよ。内容は部活動の顧問をしている先生たちにトレーニングや栄養の知識と実践方法を教えるのですが、背景に、顧問の先生たちがその競技経験がほとんどなかったり、経験がある場合でもトレーニングや栄養の事をほとんど知らない事が多いんですね。

宮本 びっくりするぐらい知らない事もありますよ(笑)。




小野寺 本題に戻って、指導内容はどのような感じなのでしょうか。

宮本 基本的に座学2時間と実技1時間を月に1回行っています。

小野寺 指導されるのは月に1回なのですか?

宮本 はい。一人一人が自分でトレーニングを組み立てて、行っていけるようになって欲しいと考えています。なので、実技指導もありますが、座学に力を入れています。そして実践状況を毎月チェックしている感じです。

小野寺 なるほど。そういう目的なんですね。月に1回のペースで指導されていて、生徒たちの伸び方というか、筋トレへの取組みが変化してくるのはどれぐらいでしょうか?

宮本 いや、それがさっきお話ししましたけど、意識の問題で大きく変わってしまいます。なかなか進歩が見られない場合もあるのですが、そういう時は普段の練習でのトレーニングの取り入れ方がうまくいっていない事が多いです。

指導者がいないので憩いの場になっている場合もありますし。生徒たちには講義で筋力向上がパフォーマンスの向上に結びついている事を理解してもらう事が基本だと考えています。また、限られた練習時間の中でトレーニングの時間を作るのが難しい時もあります。

そういう時は指導者とよくミーティングをして、筋トレへの理解を深めてもらい、年間を通した練習メニューの中で筋トレを上手く取り入れてもらえるように働きかけています。

小野寺 講義の内容や指導の内容を具体的に教えて頂けますか。

宮本 ボディビルの大会に出ても勝てる体を作れ、パワーの大会に出ても勝てる力をつけろと言っています(笑)。

小野寺 いきなり、それはドン引きされそうですね(笑)。

宮本 そうなんですが、真実でもあるんです。良く動ける体はバランスの良い美しい筋肉に覆われています。これは単に僕個人のボディビルやパワーリフティングの経験のみからだけで言っているのではなく、ボディビル、パワーリフティングが実際にスポーツ場面で役に立つことを証明したく32歳から年齢を顧みず、あらゆる大会に挑戦しそれを実証してきました。

ボクシングの大会をはじめ、色んな総合格闘技の全日本大会に参戦しタイトルもおさめ、自ら筋肉の実証をして、間違いない!! こりゃやっぱり筋肉サイコー!! だなと・・・(笑)。それともちろん20年以上の指導経験で間違いないと確信しています。

小野寺 確かに、体作りは筋肉作りですし、筋肉作りはボディビルそのものですよね。

宮本 そうなんです。なので、間違った筋トレへの意識を変えて、筋トレへの期待を持たせてあげる、その筋トレを自立的にできるようにしていくために座学を入れています。

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  • 宮本 直哉(みやもと・なおや)
    TARGT(ターゲット)代表
    修斗プロフェッショナルライセンス(総合格闘技)取得するも故障により現役引退
    以降はトレーナーとして中高生から一般社会人まで幅広く指導している
    現在「ターゲット」にて、中・高等学校、大学、社会人アスリートの競技能力向上や一般社会人 中高齢者の健康増進を目的にしたレジスタンストレーニングを現地へ伺い、直接コーチングを行っている。

    1968年 山口県出身
    高校時代にアマチュアレスリングを始め、山口県大会、中国地区大会優勝
    高校卒業後、自衛隊を経てボディビル、パワーリフティングを始め
    1992年 ミスター山口ボディビル選手権大会優勝
    1997年 全日本パワーリフティング選手権大会67.5kg級準優勝
    1998年 アジアパワーリフティング選手権大会第5位
    2000年 32歳という年齢を顧みず総合格闘家に転身
    全日本サブミッションアーツレスリング65㎏級優勝
    全日本コンバットレスリングオープン選手権大会69kg級優勝
    東日本アマチュア修斗ライト級優勝

    <指導チーム>
    山梨県東海大甲府高校野球部、千葉県東海大望洋高校野球部、千葉経済大学高校野球部、栃木県足利工業高校野球部、茨城県科学技術高校日立野球部、栃木県佐野日本大学高校サッカー部、新潟県長岡向広陵高校サッカー部、岩手県盛岡市立高校サッカー部、岩手県花北青雲高校サッカー部、岩手県遠野高校サッカー部、東京成徳高校サッカー部、ミルマエフットボールクラブ(中学生)

  • 小野寺 正道(おのでら まさみち) パワーラボ代表 大学院博士課程在籍中にメディカルフィットネス施設の立上げに関わり、同ベンチャー企業でメディカルフィットネス事業担当取締役に就任。その後、独立して、IT企業、メーカー、人材会社、フィットネス事業者などで各種ヘルスケア関連の事業開発案件と産官学連携事業に従事している。

フィットネス&ボディメイク情報誌
[ PHYSIQUE MAGAZINE 004 ]

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