SPORTEC2025 現地レポート#1 マシン・器具編
初日のマシン・器具関連の展示をレポート。
取材・文:せきぐち
エレイコブース。ウェイトリフティング用オリンピックシャフトとストロングマン競技用アクセルシャフト。
ボディビルダーとしても活躍するウェイトリフティング日本代表・山本俊樹選手。試技を行うとフィードをもらえる。一人ひとり丁寧に対応していたのが印象的。東京ボディビル選手権大会の直後でもあり重厚な大腿部とカーフに太い血管が走っていた
日本ストロングマン協会・中嶋健司代表による、直径5㎝のアクセルシャフトでのクリーン体験講座。
デッドで挙げ、腹部で持ち替えてオーバーヘッドプレスへ繋げる
フィニッシュポジション。
早速体験。オルタネイトグリップで腹部に乗せ、
順手に持ち替え、
気合いで鎖骨へ運び、
プレス。なんとかできた。アクセルクリーンやアクセルデッドの体験はお近くのストロングマン練習可能施設まで。日本各地で大会も開催中、参加者募集中。
TANITAの体組成計。近未来デザインの新機種が発売。
性能に変わりなはいが、これ一台で測定データをクラウド上で管理できるようになった
握らず、肘を乗せるタイプの腹筋ローラー。
腕や腰へのストレスを軽減させ、刺激を腹筋に集中させる狙い。
ポスターと全く同じ服装で実演してくれた。美学やこだわりを感じる
やってみた。通常のローラーに慣れていると肘でバランスをとることが思ったより難しい。また、膝でもつま先でも支点からの距離が近くなることで刺激自体は少しライトなものになる気がした。特に運動初心者に向くかもしれない。
インパルス社、ECPシリーズ
感心したのが、ガイドレールの角度を変えられるスミスマシン。
フレーム足部のレバーを引くことで、
垂直から斜めまで種目に合わせてガイドレールの角度が変更できる。これはおもしろい。床との接地面に前後のフレームがなく、ベンチの出し入れもスムーズに行える。種目による角度の変更をやベンチの移動を実践的に想定してある。
M TORTURE。筋肉をダイレクトに刺激する軌道を目指し、設計されたプレートローディング式マシンシリーズ。モノトーンの配色が洗練されている。
高性能チラー、氷を使わないアイスバスのDr.ICE。
浴槽内の水はこちらの冷却ポンプで冷やされ循環し、
現在の水温は6.6℃をキープ。
当然だがめちゃくちゃ冷たい。氷が浮かんでいれば冷たいのもわかるが、氷なくこの冷たさは驚き。
高地の低酸素環境を再現できる空間。
空間内が低酸素になっており特に何も準備なく入れる手軽さがある。入っただけでは何も感じなかったが、5分ほども有酸素運動をすれば血中酸素濃度が下がるとのこと。酸素濃度を下げることで過酷なトレーニングと同等のことをしている状態を再現する。
THINKフィットネス。例年同様、屈指の膨大な展示。
エコレコフィットネス。シンプルなデザインのマシンが並ぶ
その中でこちらのマシン、フレームの塗装が気になった
あえてレトロな印象を与える塗装。温故知新。
動きに合わせて音が鳴る、KINETONE。
画面前で特定の動きをすると音が鳴る。楽しく運動をすることをモットーに、家庭用やスタジオレッスン用などに向けて開発を進めている。昔、音に合わせて動くゲームがあったが、こちらは動きに合わせて音が出る。時代と技術の進化を感じる
日本トレーニング指導者協会、JATI。
機関紙。非常に貴重な研究報告が多数掲載されているためぜひ読んでほしい。
NSCAジャパン。特にイベントがあるわけではないが、バーベルがあったので持ち上げておいた。
ロゴ入りペンを頂いた。バーベルの挙上が条件だったのかは未だにわからない。JATIと同様にNSCAジャパンの機関紙も非常に貴重である。JATIとNSCAは国内における2大指導者資格なのでこれからトレーナーを目指される方にはぜひおススメしたい。
MEGAグリップ。
グリップが360度回転し、ワンタッチで任意の角度に変更できる。
例えばパーソナルジムなど、何本もアタッチメントを購入するよりはスペースを取らずいいかもしれない。
バーベルの両端に重りが吊られている
不安定な状態を作り、同じ刺激を与えないことを狙うとのこと。5㎏が吊られた程度では大きく不安定には感じなかったが、重量に比例して不安定になる。完全な初心者向けというよりは異なる刺激を入れたい中上級者向けなのだろうかと個人的には思った。
ジェントルマンフィットネスクラブ
画期的だったのがこちらの展示、空中で離すことができるバーベルホルダー。バーキャッチとセーフティバーの機能を併せ持ち、ロープがレール替わりになっている。
手元のレバーを握っている間は上下に動かすことができ、手を離すとその場で固定される。かなり斬新。
感覚器にアプローチすることで機能改善を促すケアグッズ、NABOSO。
ウワサには聞いていたが現物を初めて見たので握っておいた。きっとご利益があるに違いない
BHフィットネス。奥のケーブルが目を引いた
ラックに後付けできるハイテク電動ケーブル、ボルトラ1。
付属のパネルで最大90㎏まで負荷を調節できる。ポジティブ時だけでなくネガティブ時も強力な負荷がかかり、さらにはそれぞれの局面で違う負荷をかけることもできる
例えば10㎏で引き、20㎏で戻される設定にしたところ体が持っていかれるほど強く引かれた。正しい負荷設定でやれば一人でネガティブをかけるトレーニングもできる。コンパクトな形状から想像できないほど強力な力を出してくる。
上に設置すればラットプルやトライセプス系種目もできる。
実用性や応用力が極めて高く、個人的に深く印象に残った器材の一つだ。
ストロングマン競技のスポンサー企業でもある、セルデス。奥にあるのは競技で実際に使われているログ。
せっかくなのでドロップ。おもしろいくらいの消音力と衝撃吸収能力だ。
アンチドーピング専用医薬品管理アプリ、dinx。
禁止物質が含まれていないかを簡単に調べられる。商品名検索はもちろん、
パッケージのバーコードを読み取るだけで可否がわかる。
ドイツの老舗ブランド、gym80。
垂直レールのショルダープレス。試してみたところ通常のマシンともスミスマシンとも異なる不思議な感覚とやりやすさだった。
ブースにいたデモンストレーター・IFBB Figure PRO みさ選手。肩の張り出し、背中の広がり、ウエストの細さ、大腿部のバルク、どこを取ってもすごいの一言に尽きる。
コンプレフロス。
例年に続き今年も出展。愛用する選手も多く根強い人気を誇る
オールインワンホームジム、wingbo。国内ではクラウドファンディングで500万円以上の予約を受け、2025年秋頃に発送。
壁にも取り付けられる
ボードの裏側は曲面になっており、重心がずれると傾くためフォームが正しくできているかセルフチェックできるとのこと。
前に傾いてしまっている例。一方でそれをうまく使い、足首が硬くてしゃがみにくい場合にはこの状態でスクワットすることでしゃがみやすくなる。グループレッスンにも向きそうだ
スパインフィッター。
丁度いい軟らかさの連なった球体
いい感じに脊柱起立筋群をほぐしてくれる。とてもよい
機能改善&リハビリなどに注力するIMPRO。鉄の棒でできたシンプルな器具の使い方を伺ったところ、筋膜リリース器具だった。大腿横を押し付ける。
シンプルに気持ちが良い。棒は何か特殊な加工がされているわけではなく、ただの鉄。モノは使いようだ
パラスポーツ。2025年11月には東京でデフ(ろう)リンピックも開催される
各種目を体験するとガチャが引ける。ステッカーが当たった。
映像と動作分析、ダフトクラフト。
カラーにはセンサーが内蔵され、
バーの傾きや速度、回数などを検知する。元々はAR・VR・MRなどのXR(クロスリアリティ)専門でシステム・コンテンツ開発を行う企業で、社内のトレーニング愛好家が集まり発足した。
カメラでの撮影により服を着たままでも部位別の周囲計が測れる。どういう技術?体組成計と組み合わせたらボディメイクに特化した計測が可能になりそうだ
木製塗装のラック。
あまりに精巧な木製の塗装で触るまで判断がつかなかった。模様が塗装されるだけで大きく印象が変わる
スポーツアート。例年に続き広大な出展。世界中で導入されている台湾のブランド。
なお、製品のすべてを扱っているわけではなく、日本で扱うかは製品ごとにきめているとのこと。手提げ袋を頂いた。すごくありがたい
完全装備のオールインワンラック、レボルワン。
映えそうな色合い。ちなみにプラットフォームの消音性や衝撃吸収力も抜群だった
目を引いた金メッキダンベル。指紋一つない状態に磨き上げられていた
EGYM。モーター制御の負荷をかける。感触は通常のマシンと遜色ない
マトリックス
24時間ジム数店舗分はあるのではないかというほど広大かつ膨大な機材を展示していたDRAX。
プレートローディングマシン。果てしなく広大
ウェイトスタックマシン。膨大。
シンプルで高品質なマシンを整然と展示していたのはレクスコ社。
AIロボットトレーニングシステム。
スマートなステアクライマー。やってみたところ自分で動かすのではなくペダルやハンドルが勝手に動き、力を発揮しているというよりは動かされている感じだった。負荷や運動方式も変更できるとは思うが、案内してもらった結果そうなった。
AI搭載スミスマシン。
開始前に可動域を測定。ポジティブはもちろん、ネガティブもしっかりかけてくれる
ブックハウスHD社、スポーツメディスン。リハビリや治療、アスリハ系ではあるがその内容はトレーニングの知見にも直結する。知識のアップデートをしたり解像度を上げたい方に特におすすめ。
その他諸々。知識のベースを築くためには必須の書籍だらけだ
圧迫感のないデザイン、ウェルモア
ミルキーカラーでポップな印象を与える
ゴールドメッキのマシン、リアルリーダーシリーズを展開するヒロテック。
彫刻のようなアタッチメント
カラフルな塗装のバーベル。塗装の耐久性が気になる
後半:SPORTEC2025 現地レポート#2 サプリ・食品編









