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レスリング元世界チャンピオン、Ms. 日本元ファイナリストがご推奨する
レッスサイズ!! 第13 回 プライオメトリック・エクササイズ(1)
文=坂本涼子
[ 月刊ボディビルディング 2013年8月号 ]
掲載日:2017.08.09
今回は、アスリートのためのコンディショニング法として知られているプライオメトリック・エクササイズ(プライオメトリクやスプライオメトリック・トレーニングとも言う)です。
プライオメトリック・エクササイズとは、伸張反射や筋肉と腱の弾性を利用するトレーニングです。ジャンプ、ホップ、メディシンボールを用いたエクササイズなどが一般的ですが、例えば子どもの遊びである『ケンケンパ』やゴルフのスイングなどの動きもプライオメトリクスの一種であると言えます。
日ごろの筋力トレーニングで向上させた筋力をベースに、短時間に大きな力を発揮する能力(爆発的なパワー)を高めるエクササイズを加えることで、日常の動作を含めた様々なパフォーマンスの向上に役立つことでしょう。
ここでは、フォームが比較的簡単であり、かつ安全な低強度~中強度のエクササイズをご紹介します。 トレーニングの一環としてプライオメトリック・エクササイズを取り入れる際には、できるだけ疲労していない状態で行ってください。オーバーワークを避け、安全に行うために、1回のトレーニングで4~5種目、週2回程度までとします。すべてのエクササイズは、1種目につき10回を2~3セット、休息時間は1~3分を目安としますが、正しいフォームが維持できる範囲内で行いましょう。
また、このエクササイズでは、衝撃吸収性のよい適切なシューズを使用し、実施する場所は、着地時の衝撃が強いコンクリートやアスファルトではなく、体育館の木製の床やラバー敷きのフロアなどが良いでしょう。
プライオメトリック・エクササイズとは、伸張反射や筋肉と腱の弾性を利用するトレーニングです。ジャンプ、ホップ、メディシンボールを用いたエクササイズなどが一般的ですが、例えば子どもの遊びである『ケンケンパ』やゴルフのスイングなどの動きもプライオメトリクスの一種であると言えます。
日ごろの筋力トレーニングで向上させた筋力をベースに、短時間に大きな力を発揮する能力(爆発的なパワー)を高めるエクササイズを加えることで、日常の動作を含めた様々なパフォーマンスの向上に役立つことでしょう。
ここでは、フォームが比較的簡単であり、かつ安全な低強度~中強度のエクササイズをご紹介します。 トレーニングの一環としてプライオメトリック・エクササイズを取り入れる際には、できるだけ疲労していない状態で行ってください。オーバーワークを避け、安全に行うために、1回のトレーニングで4~5種目、週2回程度までとします。すべてのエクササイズは、1種目につき10回を2~3セット、休息時間は1~3分を目安としますが、正しいフォームが維持できる範囲内で行いましょう。
また、このエクササイズでは、衝撃吸収性のよい適切なシューズを使用し、実施する場所は、着地時の衝撃が強いコンクリートやアスファルトではなく、体育館の木製の床やラバー敷きのフロアなどが良いでしょう。
1)両脚ジャンプ(①真上、②左右、③前後)
ウォーミングアップや動きに慣れるために取り入れる下肢のエクササイズです。以下の① 真上、② 左右、③前後の両脚ジャンプがすべて楽に行えるようになったら、次のエクササイズ(スクワット・ジャンプなど)にもチャレンジしてみましょう。
①真上 両脚をそろえて、両足で真上に縄跳びを跳ぶようにジャンプします。膝と足首のクッションを使いリラックスしてリズミカルに繰り返しましょう。
②左右 両足で左右にジャンプを繰り返します。
③前後 両足で前後にジャンプを繰り返します。
①真上 両脚をそろえて、両足で真上に縄跳びを跳ぶようにジャンプします。膝と足首のクッションを使いリラックスしてリズミカルに繰り返しましょう。
②左右 両足で左右にジャンプを繰り返します。
③前後 両足で前後にジャンプを繰り返します。



2)スクワット・ジャンプ
直立姿勢から、スクワットのポジションになり(膝と股関節は90~120度)、1~2秒止めてから、真上にできるだけ高くジャンプします。しゃがむ深さは体力に応じて調整しましょう。
着地の際は、下肢の関節を曲げて衝撃を吸収します。 着地姿勢が崩れたり、膝が中に入ったり(あるいは開いたり)しないように注意しましょう。
着地の際は、下肢の関節を曲げて衝撃を吸収します。 着地姿勢が崩れたり、膝が中に入ったり(あるいは開いたり)しないように注意しましょう。

3)スプリット・ジャンプ
スプリットスクワット(膝と股関節は90~120度)のポジションから、両脚で真上に高くジャンプし、初めのスプリットスクワットの姿勢で着地します。しゃがむ深さは体力に応じて調整しましょう。

4)プッシュアップ・ジャンプ
両腕を肩幅よりやや広く開き、プッシュ・アップのポジションになります。 次に、腕を曲げて身体を床に近づけたら、両手で勢いをつけて床を押してジャンプします。 跳びあがる際は、つま先を床につけたまま、身体をできるだけ一直線に保ちます(「くの字」にならないように心がけましょう。)

5)ニー・スタンス・プッシュアップ・ジャンプ・オン・ニー
プッシュアップ・ジャンプを行うことが難しい場合は、膝立ちの上体で腕立て伏せを行うと、負荷が小さくなります。

6)インクライン・プッシュアップ・ジャンプ
フラットベンチなどに両手をついて行うとニースタンス・プッシュアップ・ジャンプよりさらに負荷が小さくなります。

7)ショルダータップ・プッシュアップ
プッシュアップ・ジャンプを行うことが難しい場合は、このショルダータップ・プッシュアップも良いエクササイズとなるでしょう。
腕を曲げて身体を床に近づけたら、両手でジャンプするのではなく、片方の手を床に残し、もう一方の手で反対側の胸か肩を軽く叩きます。できるだけ素早く手を元の位置に戻して、反対の手で同じ動作を繰り返しましょう。
腕を曲げて身体を床に近づけたら、両手でジャンプするのではなく、片方の手を床に残し、もう一方の手で反対側の胸か肩を軽く叩きます。できるだけ素早く手を元の位置に戻して、反対の手で同じ動作を繰り返しましょう。

◎著者紹介
坂本涼子(さかもと りょうこ)
1970年4月24日、福岡県北九州市で生まれる。16歳のとき吹田市民教室でレスリングを始め、1987年、第1回全日本選手権で優勝、1991年まで連覇を続け、通算8度の優勝を果たした。世界選手権では1992年に57kg級で優勝をした。最近ではボディビル大会に
も出場している(2008年全日本ボディビル選手権8位、など)。1997年に中京女子大学大学院健康科学研究科修了(健康科学修士)。同大学健康科学部助手を経て、2002年講師(2007年より「助教」に呼称変更)、2010年9月に依願退職した。在職中は同大学レスリング部コーチ、部長、JOC日本オリンピック委員会強化スタッフなどを務めた。この間、アテネオリンピックに吉田沙保織、伊調馨・千春の3選手が出場した。
今後は、これまでの競技歴や筋力トレーニングの経験を生かして、女子レスリング選手の指導、さらには一般人へのレスリング体操『レッスサイズ(Wrestle-cise)』の普及に力を注ぐ。
坂本涼子(さかもと りょうこ)
1970年4月24日、福岡県北九州市で生まれる。16歳のとき吹田市民教室でレスリングを始め、1987年、第1回全日本選手権で優勝、1991年まで連覇を続け、通算8度の優勝を果たした。世界選手権では1992年に57kg級で優勝をした。最近ではボディビル大会に
も出場している(2008年全日本ボディビル選手権8位、など)。1997年に中京女子大学大学院健康科学研究科修了(健康科学修士)。同大学健康科学部助手を経て、2002年講師(2007年より「助教」に呼称変更)、2010年9月に依願退職した。在職中は同大学レスリング部コーチ、部長、JOC日本オリンピック委員会強化スタッフなどを務めた。この間、アテネオリンピックに吉田沙保織、伊調馨・千春の3選手が出場した。
今後は、これまでの競技歴や筋力トレーニングの経験を生かして、女子レスリング選手の指導、さらには一般人へのレスリング体操『レッスサイズ(Wrestle-cise)』の普及に力を注ぐ。
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