脂溶性ビタミンCとは何か
掲載日:2020.02.06
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水溶性であるビタミンCに脂肪酸であるパルミチン酸を結合させたものを「AscorbylPalmitate(脂溶性ビタミンC)」と呼び、肌に塗る美容液などに使われます。飲むタイプのサプリメントとしても入手することができます。
特にコラーゲン合成効果が高く、水溶性ビタミンCに比べて数倍の効果をもたらします。(※77,※78)
またヒドロキシルラジカルの除去効果も脂溶性ビタミンCには期待できるようです。(※79)脂溶性ビタミンCをマウスに投与したところ、血漿と肝臓、脾臓、膵臓のビタミンC濃度は12時間後まで増加し、24時間後まで顕著な低下は見られていません。
また卵巣や肺のビタミンC濃度は6時間後まで増加し、24時間後までほとんど同レベル。尿中のビタミンC濃度は6時間後から24時間後にかけて増加しています。(オスモピュア・ビタミンC資料より)脂溶性ビタミンCの場合、一日に1gくらい摂取すればOKです。脂肪の多い食事と摂取することで吸収が高まりますので、朝食後と夕食後の2回に分ければ良いでしょう。
ただし注意しなければいけないのは、500mgの脂溶性ビタミンCのうち、純粋なビタミンCは200mg程度で、残りの300mgはパルミチン酸だということです。
つまり500mgのカプセルだったら、1gを摂取するためには2カプセルではなく、5カプセル飲まなければいけません。また脂溶性ビタミンCはゆっくり吸収されますので、水溶性ビタミンCのように急峻に血中濃度を高くすることはできません。
風邪やアレルギー治療の場合は血中濃度の急峻な高まりも必要になりますので、水溶性ビタミンCを何度にも分けて摂取したほうが効果的な場合もあります。
筆者は脂溶性ビタミンCを一日に2g、水溶性ビタミンCを4g程度摂取しています。ストレスがありそうなときはさらに増やします。
なお「リポソーマルビタミンC」というものが良く宣伝されています。かなり効果が高いと宣伝されていますが、実は普通のビタミンCと比べ、せいぜい1.5倍程度しか変わりません。(※80)
値段の高さを考えると、普通のビタミンCを1.5倍飲んだほうが遥かに効果的です。点滴に匹敵するというのは大ウソで、血中濃度は点滴のほうが10倍ほど高まります。脂溶性ビタミンCは普通のビタミンCの3倍以上の効果がありますので、こちらのほうをお勧めします。
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特にコラーゲン合成効果が高く、水溶性ビタミンCに比べて数倍の効果をもたらします。(※77,※78)
またヒドロキシルラジカルの除去効果も脂溶性ビタミンCには期待できるようです。(※79)脂溶性ビタミンCをマウスに投与したところ、血漿と肝臓、脾臓、膵臓のビタミンC濃度は12時間後まで増加し、24時間後まで顕著な低下は見られていません。
また卵巣や肺のビタミンC濃度は6時間後まで増加し、24時間後までほとんど同レベル。尿中のビタミンC濃度は6時間後から24時間後にかけて増加しています。(オスモピュア・ビタミンC資料より)脂溶性ビタミンCの場合、一日に1gくらい摂取すればOKです。脂肪の多い食事と摂取することで吸収が高まりますので、朝食後と夕食後の2回に分ければ良いでしょう。
ただし注意しなければいけないのは、500mgの脂溶性ビタミンCのうち、純粋なビタミンCは200mg程度で、残りの300mgはパルミチン酸だということです。
つまり500mgのカプセルだったら、1gを摂取するためには2カプセルではなく、5カプセル飲まなければいけません。また脂溶性ビタミンCはゆっくり吸収されますので、水溶性ビタミンCのように急峻に血中濃度を高くすることはできません。
風邪やアレルギー治療の場合は血中濃度の急峻な高まりも必要になりますので、水溶性ビタミンCを何度にも分けて摂取したほうが効果的な場合もあります。
筆者は脂溶性ビタミンCを一日に2g、水溶性ビタミンCを4g程度摂取しています。ストレスがありそうなときはさらに増やします。
なお「リポソーマルビタミンC」というものが良く宣伝されています。かなり効果が高いと宣伝されていますが、実は普通のビタミンCと比べ、せいぜい1.5倍程度しか変わりません。(※80)
値段の高さを考えると、普通のビタミンCを1.5倍飲んだほうが遥かに効果的です。点滴に匹敵するというのは大ウソで、血中濃度は点滴のほうが10倍ほど高まります。脂溶性ビタミンCは普通のビタミンCの3倍以上の効果がありますので、こちらのほうをお勧めします。
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※77: Palmitoyl ascorbate: selective augmentation of procollagen mRNA expression compared with L-ascorbate in human intestinal smooth muscle cells. J Cell Biochem. 1999 Jun 1; 73( 3): 312-20.
※78: Acylated ascorbate stimulates collagen synthesis in cultured human foreskin fibroblasts at lower doses than does ascorbic acid. Connect Tissue Res. 1998; 37( 3-4): 303-11.
※79: The hydroxyl free radical reactions of ascorbyl palmitate as measured in various in vitro models. Biochem Biophys Res Commun. 1999 Sep 7; 262( 3): 661-5.
※80: Liposomal-encapsulated Ascorbic Acid: Influence on Vitamin C Bioavailability and Capacity to Protect Against Ischemia-Reperfusion Injury. Nutr Metab Insights. 2016 Jun 20; 9: 25-30. doi: 10. 4137/ NMI. S 39764. eCollection 2016.
※78: Acylated ascorbate stimulates collagen synthesis in cultured human foreskin fibroblasts at lower doses than does ascorbic acid. Connect Tissue Res. 1998; 37( 3-4): 303-11.
※79: The hydroxyl free radical reactions of ascorbyl palmitate as measured in various in vitro models. Biochem Biophys Res Commun. 1999 Sep 7; 262( 3): 661-5.
※80: Liposomal-encapsulated Ascorbic Acid: Influence on Vitamin C Bioavailability and Capacity to Protect Against Ischemia-Reperfusion Injury. Nutr Metab Insights. 2016 Jun 20; 9: 25-30. doi: 10. 4137/ NMI. S 39764. eCollection 2016.
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