ビタミンCの効果#2
掲載日:2020.01.09
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コラーゲン合成作用
ビタミンCの作用として次に重要なのはコラーゲン合成作用ではないでしょうか。
コラーゲンが合成されるときにはプロリンやリジンがヒドロキシプロリンやヒドロキシリジンになる必要があります。
この「ヒドロキシ」というのは水酸化という意味です。
この水酸化作用にビタミンCが必要とされます。
またコラーゲンはアミノ酸の三つ編み構造となっていますが、この構造を形成するのにビタミンCが必要とされます。
またビタミンCは線維芽細胞を活性化し、体内でのコラーゲン合成も促します。(※46,※47,※48,※49)
コラーゲンが合成されるときにはプロリンやリジンがヒドロキシプロリンやヒドロキシリジンになる必要があります。
この「ヒドロキシ」というのは水酸化という意味です。
この水酸化作用にビタミンCが必要とされます。
またコラーゲンはアミノ酸の三つ編み構造となっていますが、この構造を形成するのにビタミンCが必要とされます。
またビタミンCは線維芽細胞を活性化し、体内でのコラーゲン合成も促します。(※46,※47,※48,※49)
ビタミンCのコラーゲン強化作用は癌の転移を防ぐのにも効果的です。
癌が転移する第一歩は、細胞の癌化によって、細胞同士を接着させる「フィブロネクチン」が破壊され、そのため癌細胞が基底膜から遊離することとなります。
そして基底膜から離れた癌細胞は血液やリンパの中に入り、その流れで身体の様々な場所に転移していきます。
しかし通常、血管やリンパ管はⅣ型コラーゲンを材料とした基底膜で出来ていますので、簡単には血管やリンパ管の壁を抜けることはできません。
ただしこの基底膜がコラーゲナーゼというタンパク分解酵素によって破壊されると、癌細胞が基底膜から遊離してしまうのです。
簡単に基底膜が破壊されてしまうようでは困ります。
そこで、コラーゲナーゼの働きを抑制するものがあり、それを「Ⅳ型コラーゲナーゼインヒビター」と呼びます。
これは骨や軟骨で作られて、また尿にも排出されます。飲尿療法なんてものがありましたが、それは尿酸とⅣ型コ
ラーゲナーゼインヒビターを目的としたものだったのかもしれません。
そしてⅣ型コラーゲナーゼインヒビターは活性酸素によって破壊されます。
さらにガン細胞自体がコラーゲナーゼを分泌しているのです。
そこで活性酸素を抑えると同時に、コラーゲン強化作用のあるビタミンCが活躍するというわけです。
※46: Effect of vitamin C and its derivatives on collagen synthesis and cross-linking by normalhuman fibroblasts. Int J Cosmet Sci. 1998 Jun; 20( 3): 151-8. doi: 10. 1046/ j. 1467-2494. 1998. 171747. x.
※47: Final report of the safety assessment of L-Ascorbic Acid, Calcium Ascorbate, Magnesium Ascorbate, Magnesium Ascorbyl Phosphate, Sodium Ascorbate, and Sodium Ascorbyl Phosphate as used in cosmetics. Int J Toxicol. 2005; 24 Suppl 2: 51-111.
※48: Regulation of collagen synthesis in human dermal fibroblasts by the sodium and magnesium salts of ascorbyl-2-phosphate. Skin Pharmacol. 1993; 6( 1): 65-71.
※49: Ascorbic acid preferentially enhances type I and III collagen gene transcription in human skin fibroblasts. J Dermatol Sci. 1996 Mar; 11( 3): 250-3.
癌が転移する第一歩は、細胞の癌化によって、細胞同士を接着させる「フィブロネクチン」が破壊され、そのため癌細胞が基底膜から遊離することとなります。
そして基底膜から離れた癌細胞は血液やリンパの中に入り、その流れで身体の様々な場所に転移していきます。
しかし通常、血管やリンパ管はⅣ型コラーゲンを材料とした基底膜で出来ていますので、簡単には血管やリンパ管の壁を抜けることはできません。
ただしこの基底膜がコラーゲナーゼというタンパク分解酵素によって破壊されると、癌細胞が基底膜から遊離してしまうのです。
簡単に基底膜が破壊されてしまうようでは困ります。
そこで、コラーゲナーゼの働きを抑制するものがあり、それを「Ⅳ型コラーゲナーゼインヒビター」と呼びます。
これは骨や軟骨で作られて、また尿にも排出されます。飲尿療法なんてものがありましたが、それは尿酸とⅣ型コ
ラーゲナーゼインヒビターを目的としたものだったのかもしれません。
そしてⅣ型コラーゲナーゼインヒビターは活性酸素によって破壊されます。
さらにガン細胞自体がコラーゲナーゼを分泌しているのです。
そこで活性酸素を抑えると同時に、コラーゲン強化作用のあるビタミンCが活躍するというわけです。
※46: Effect of vitamin C and its derivatives on collagen synthesis and cross-linking by normalhuman fibroblasts. Int J Cosmet Sci. 1998 Jun; 20( 3): 151-8. doi: 10. 1046/ j. 1467-2494. 1998. 171747. x.
※47: Final report of the safety assessment of L-Ascorbic Acid, Calcium Ascorbate, Magnesium Ascorbate, Magnesium Ascorbyl Phosphate, Sodium Ascorbate, and Sodium Ascorbyl Phosphate as used in cosmetics. Int J Toxicol. 2005; 24 Suppl 2: 51-111.
※48: Regulation of collagen synthesis in human dermal fibroblasts by the sodium and magnesium salts of ascorbyl-2-phosphate. Skin Pharmacol. 1993; 6( 1): 65-71.
※49: Ascorbic acid preferentially enhances type I and III collagen gene transcription in human skin fibroblasts. J Dermatol Sci. 1996 Mar; 11( 3): 250-3.
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